資金調達 2020.02.07

融資だけでない資金調達方法いろいろ

会社の資産から資金調達を行う方法として、不要な資産の売却、ファクタリングの活用、セール&リースバックの活用、自社の特許や営業権の売却、売掛債権の法的回収、オフィス敷金や保証金の回収、経営者への貸付金や仮払金の回収を挙げてきましたが、この記事ではそれ以外の資金調達方法をご説明します。

無駄な在庫の売却による資金調達

商品を売り上げるのに、在庫は必要です。しかしながら、需要と供給に合わない過度な在庫を抱えていることにより、在庫を管理するための管理コストや保管コストがかかります。
そのためにも、日々の売上を把握したうえで、適正な在庫量を見積もり、過度な在庫は売却することにより資金調達を行うことができます。
過度な在庫を抱えることのメリットはありません。在庫を抱えることにより、お客様のニーズとはかけ離れた商品を置いておくことにもなります。無駄な在庫は、安価にしてたたき売りとなったとしても、現金を得ることで結果的に資金調達となる場合もあります。

事業保険の解約返戻金を活用することによる資金調達

事業保険を加入する際に、解約返戻金の推移表を提示されているかもしれません。事業保険の場合、死亡や病気による万一のためという意味合いよりも、事業承継や退職金対策として加入している場合が多いと思います。
解約返戻金がピークを迎える時に解約することにより、多くの資金を得ることができるのです。
また、金融機関の融資のように審査に時間がかかることもなく、事業保険の場合、解約手続きを行ってから短期間で現金を手にすることができる点がメリットでもあります。

事業保険の契約者貸付制度を活用することによる資金調達

事業保険の解約返戻金を活用する方法については、前述しましたが、解約の場合、一旦解約してしまうと、元の契約と同じ契約に再契約したくても、経営者の健康状態によっては加入できなかったり、保険金額が元契約よりも少なくなってしまったりすることがあります。
しかし、事業保険の契約者貸付制度を利用することにより、解約をせずに、資金調達を行うことも可能です。
この契約者貸付制度は、貸付時点での解約返戻金の80~90%の金額まで貸付することができます。保険会社からの貸付ですから利息が発生してしまいますが、資金を調達する方法として活用はできます。
この場合、金融機関の融資のように審査に時間がかかることもなく、貸付手続きをしてから短期間で現金を手にすることができる点でメリットがあります。
また、最近では、生命保険会社へ必要書類を提出せずに、電話などによって貸付を行うことができるため、必要書類を提出するよりも短期間で資金調達ができる場合もあるのです。

いかがでしたでしょうか。この記事では融資だけではない資金調達方法として、無駄な在庫の売却と、事業保険の活用による資金調達方法ついて説明しました。
資金調達方法はたくさんありますが、資金が必要になったその時の自社の経営状況や資産状況により、活用できる資金調達方法も異なります。
資金調達方法は融資だけではなく、自社の資産をうまく活用することにより、負債を増やさずに資金を得ることもできるのです。
それぞれの資金調達方法のメリット・デメリットを確認したうえで、その時点での自社にあった資金調達方法を検討すべきでしょう。

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