ファクタリング 2022.08.22

ファクタリング利用時に気になる「掛け目(かけめ)」とはなにか

ファクタリングを利用する場合に、ファクタリング会社を何で選んでいますか?
多くの経営者の皆さんは、手持ちの売掛債権を高値で売却したいがために、手数料だけで選んでいるのではないでしょうか。
ファクタリング利用時には、手数料の他に「掛け目」というものが存在します。
この「掛け目」について理解していないと、売掛債権を売却して、すぐに手元に入った資金が予定していた金額に比べて低かったと落胆してしまうことがあるかもしれません。
この記事では、ファクタリングにおける「掛け目」について解説をしていきましょう。

掛け目とは

銀行や証券会社等の金融機関において融資を受ける時に使用される「掛け目」とは、担保物件を評価するための比率のことをいいます。
例えば、現金を担保とするのであれば、現代において現金の担保価値は、ほとんど減ることがないので「掛け目=100%」ですが、不動産である場合は担保価値がマイナスに変動する可能性もあることから、「掛け目=70%」として融資を行うことがあります。
このように、現金以外の掛け目においては、担保価値を時価よりも低く評価しています。
ファクタリングにおいても同様に掛け目は存在します。
ファクタリングにおける掛け目は一般的に70~90%といわれていて、売掛先の信用度やファクタリングの種類、またファクタリング会社の規模により相違しています。
ファクタリングにおける掛け目は、主に留保金としての意味合いが強く、売掛先から売掛金の入金をファクタリング会社が確認した後に、ファクタリング利用者へ精算されるものです。

掛け目と手数料を別として設定している場合

ファクタリング会社の中には、手数料とは別に「掛け目」を設定している会社があります。
一般的には、老舗企業、優良企業、3社間ファクタリングの取扱いがある企業、そして手数料が安い企業と言われています。
掛け目と手数料を別として設定している場合には、売掛債権を元に2回にわたり、ファクタリング利用者へ支払いがあります。
まず、ファクタリング契約を行ってからすぐに、売掛債権金額に掛け目を乗じた金額から手数料を差し引いた金額がファクタリング利用者へ振込まれます。
この時、売掛債権金額から、売掛債権金額に掛け目を乗じた金額を差し引いた金額を留保金としてファクタリング会社で一時的に預かります。
この留保金は、万一売掛先が倒産した場合などの貸し倒れリスクに対処するためのお金ですが、ファクタリング会社が売掛先から売掛金が回収できれば、ファクタリング利用者へ精算するものです。
 

掛け目を設定しない場合

「掛け目」を設定せずに、掛け目分が手数料に含まれている会社もあります。
一般的には、新興企業、2社間ファクタリングのみ取扱いがある企業、そして手数料が高い企業と言われています。
掛け目を設定していないため留保金の取扱いはなく、ファクタリング契約を行ってからすぐにファクタリング利用者へ支払いを行い、ファクタリング会社からの支払いは1回限りです。
ファクタリング利用者が受取る金額は、売掛債権金額から手数料を差し引いた金額となります。

ファクタリングにおける掛け目についてはご理解いただけましたでしょうか。
ファクタリング会社によって、掛け目の設定がある会社もあれば、ない会社もあります。
ファクタリングの契約時には、必ず掛け目の有無や手数料の内訳などを明確にしたうえで、契約を行うようにしましょう。

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