ファクタリング 2019.07.24

創業融資とファクタリングを組み合わせた資金調達事例

起業を成功するためには、事業資金を集めることが大切なポイントの一つです。しかし、この大切なポイントである事業資金を上手く集めることができずに、起業して1年未満に約3割の企業が廃業している現実があります。
起業時や起業して間もない企業も場合、民間の金融機関からの融資は事業的の浅さや過去の実績がないため融資を受けることができないのがほとんどでしょう。そのため、日本政策金融公庫等の創業融資を利用して事業資金を集めている企業も少なくありません。
しかしながら、創業融資は審査が厳しく、また融資を受けることができても融資額が希望額より低い場合もあるようです。そこで今回は、創業融資だけで事業資金を集めるのではなく、ファクタリングと組み合わせることにより、事業資金を集めることに成功した事例を紹介しましょう。

①創業融資前~自己資金の拡充~

「自己資金0円でも創業融資の審査が通りました」という事例もありますが、これはかなりのレアケースだといえます。自己資金0円や自己資金が少ない場合には創業融資の審査に落ちてしまい、融資を受けることができません。
なぜなら、自己資金がないのであれば、返済能力がないとみなされてしまうからです。
通常、融資希望額の2割か3割の自己資金を用意していないと審査対象となりません。
しかし、どうしても事業資金を集めるために創業融資が必要である場合は、なんとしても自己資金を集める必要があります。
実際に、タクシー会社が新規事業として介護タクシー事業を立ち上げる際に、創業融資を検討していました。タクシー業界は利益が薄いため、なかなか自己資金は増えません。この会社の顧問税理士からも創業融資を受けるのであれば、少なくとも希望融資額の3割の自己資金は必要と指摘を受けます。そのような中で、自己資金として足りない分を手元にあった売掛債権をファクタリング利用することで現金化し、自己資金としたのです。
これにより希望融資額の3割以上の自己資金を集めることができたため、創業融資を受けることができたという事例があります。

②創業融資後 ~運転資金の拡充~

創業融資の審査を通過したからといって、希望した融資額を必ず受取ることができるとは限りません。実際の融資額が、希望額よりも減額されてしまうという場合もあります。また、創業融資を使って事業をすすめていく段階になって、想定外の事態が起きてしまう可能性もあり、創業融資のお金だけでは運転資金が賄えなくなってしまうケースもあるのです。
実際に製造業と販売業を営むある経営者は、起業時に創業融資を受けることができました。この融資を使って事業をすすめていたのですが、起業から1年がたった頃には製造業で思ったほど発注はなく、また販売業においても売上が伸び悩む日々が続いていたのです。
また、せっかく売り上げたとしても、売掛金の回収まで3ヶ月もかかる場合もあり、その間に従業員への給与支払や、設備費等の支払を行わなくてはならず、資金繰りに悩んでいました。
そのような時に、手元にある売掛債権について、ファクタリング利用をすることにより運転資金に代えたことにより、資金繰りが改善され、現在では資金難とは無縁の経営を行っているといいます。

起業時や起業して間もない企業にとって、資金調達のためにファクタリングを利用することを考える経営者は少ないとは思いますが、資金繰りが改善されるだけではなく、創業融資の審査も自己資金を増やすことにより、通りやすくなるというメリットもあります。このような時こそ、ファクタリングを上手く利用して事業資金を集めましょう。

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