ファクタリング 2022.08.22

適切なファクタリング手数料とは?

ファクタリングで売掛債権を現金化する際は、売掛金額からファクタリング手数料が差し引かれた金額を受け取ることができます。
手数料は一律に決まっているものではなく、売掛債権の売買にかかるリスクによって決まります。
具体的にリスクとは、売掛先が倒産するリスク、ファクタリング利用会社が倒産するリスク、ファクタリング利用会社が売掛金の入金をファクタリング会社に支払わずに使い込むリスクなどが挙げられます。
では、一般的にどれくらいの手数料が適正といえるのでしょうか。

ファクタリングの適正な手数料率

ファクタリングの契約には「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があり、適正な手数料はそれぞれ以下のとおりです。

・2社間ファクタリング : 売掛金の15〜30%
・3社間ファクタリング : 売掛金の1〜9%

手数料は2社間ファクタリングの方が高くなっています。
2社間ファクタリングは「ファクタリング会社」と「ファクタリング利用会社」が直接契約を結び、売掛金は一旦「ファクタリング利用会社」の口座に入金されるため、使い込みのリスクがあります。
そのリスクをカバーする分、手数料が高くなっているのです。
3社間ファクタリングでは「売掛先」も合意のうえ契約に参加し、売掛金は「ファクタリング会社」に直接入金されるので、リスクが低いぶん手数料も安くなっています。

手数料に影響すること

契約の形態以外で、手数料に影響する要素を解説していきます。

売掛先の支払い能力

手数料を大きく左右するのが売掛先の支払い能力です。
ファクタリング会社は売掛金を確実に回収したいので、会社の規模が大きかったり上場していたりなど信用力が高い会社の売掛金を買いたがります。
そのため、売掛先が安定している会社であればファクタリング会社のリスクは低くなるため、手数料は安くなります。

売掛先との取引状況

2社間ファクタリングでは売掛先の合意なく契約を結ぶので、ファクタリング会社は確実に売掛金の入金が受けられるかチェックします。
ファクタリング利用会社の口座に継続して売掛金が入金されていればリスクは低いと判断し、手数料は安くなります。
たとえ売掛先の信用力が高くても、新規取引やしばらく取引がないような先では手数料は高くなります。

売掛金の額面や支払サイト

売掛金額が少額であっても契約時の手数料や諸費用は同じ金額がかかるので、結果として手数料は高くなってしまいます。
また売掛金の支払いサイト(売掛金の入金間隔)も手数料に影響します。
支払いサイトが長ければ、入金するまでに資金繰りが悪化して売掛金が回収できなくなるリスクが高まるため、手数料は高くなります。

債権譲渡登記の有無

債権譲渡登記とは売掛金の売買関係を明確にするために行うもので、2社間ファクタリングで必要になる場合があります。
債権譲渡登記には、登記と入金後の抹消にそれぞれ手数料がかかります。
登記が不要であれば、そのぶん手数料を安くすることができます。

ファクタリング利用の実績

過去にファクタリングを利用したことがあり、問題なく売掛金を回収できていれば、2回目以降の手数料は1回目よりも安くなります。
利用実績があるぶん信用があり、ファクタリング会社のリスクが低くなるからです。

ファクタリング利用会社の信用力

ファクタリング利用会社の経営状況などから判断した信用力も手数料に影響を与えます。
特に2社間ファクタリングでは、信用力の低い会社では使い込みのリスクが高まるので手数料を高くしています。
またファクタリング会社は、利用会社の担当者の人柄も重視しています。
多くのファクタリング会社では契約時に直接担当者と面談し、信頼できる人物かを判断しています。

まとめ

いかがだったでしょうか。
この記事ではファクタリングの適正な手数料と、手数料に影響する要素について説明しました。
資金繰り改善には手数料を安くすることが欠かせません。
ファクタリング利用時には必ず手数料率を事前に確認するようにしましょう。

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