銀行系ファクタリング会社のメリット・デメリット
会社の資金繰りを改善する方法のひとつとしてファクタリングサービスがあります。ファクタリングにもさまざまな種類があり特徴が異なります。その中でも銀行系ファクタリングについてご存じでしょうか?
「ファクタリング検討中に見たことあるなぁ」
「初めて聞いたけど安心感ありそう」
「とにかく安心してファクタリングを利用したい」
ご自身の会社の状況により最適なファクタリング会社は変わってきます。どんなファクタリング会社が現状に最適なのか知りたい方、資金繰りに悩まれている方は最後までご覧ください。
銀行系ファクタリングとは、銀行が出資している子会社により運営されているファクタリング会社のことです。また銀行が直接ファクタリングを行っている場合も同様に「銀行系ファクタリング」と呼ばれます。それでは、銀行系ファクタリングのメリットとデメリットについて詳しくみていきましょう。
目次
銀行系ファクタリング会社のメリット
銀行系ファクタリング会社のメリットとして次のようなポイントがあげられます。
1.信頼性が高い
ファクタリング会社の中には、高い手数料を請求してくる業者や、契約内容自体を別のものに変更しようとする悪質な業者も存在します。安心してファクタリングを行うためには信頼できる会社を選ぶことが大切です。その点、銀行系ファクタリングは銀行が出資する子会社によって提供されているため、信頼度はかなり高く、安心してファクタリングを使用することができるでしょう。
2.手数料が格段に安い
銀行系ファクタリングを利用することの大きなメリットは、手数料の安さです。民間のファクタリング会社を利用するのに比べると手数料を断然安く抑えることができます。
3.国際ファクタリング・保証ファクタリングがある
国際ファクタリングは、国外の企業へ商品を輸出する際に売掛債権の支払いを保証してもらうことのできるサービスです。国際ファクタリングは、海外のファクタリング会社や金融機関と連携して行われるものであるため、国際的なつながりを持っているメガバンクの子会社が行う銀行系ファクタリングでしか取り扱っていないサービスとなっています。
また、売掛先の倒産などにより売掛債権の回収が出来なくなったときに、その金額を限度額まで保証してくれる保証ファクタリングというサービスがあります。これは建築業者や資材業者などを保護するために国土交通省が認可を行う制度となのです。そのため保証ファクタリングは、国からの信頼度が高い特定の銀行系ファクタリング会社でしか行えないサービスなのです。このように民間のファクタリング会社では提供されていないファクタリングサービスを取り扱っていることもメリットとなります。
銀行系ファクタリング会社のデメリット
一方で、銀行系ファクタリング会社には次のようなデメリットがあります。
1.2社間ファクタリングがない
銀行系ファクタリング会社では、2社間ファクタリングは行っていません。3社間ファクタリングとなるため、売掛先の企業への債権譲渡通知が行われます。売掛先にファクタリングを利用することが伝わってしまうことにより、経営状況が悪いのではないかと思われ、今後の取引に影響を及ぼすリスクが発生する可能性があります。
2.銀行(親会社)に経営状況が伝わってしまう
ファクタリングという資金調達の方法には、貸借対照表などの決算報告書をクリーナまま保つことができるという大きなメリットがあります。しかし、銀行系ファクタリングを利用すれば、親会社である銀行にファクタリングを利用して資金調達を行っているという事実が伝わってしまいます。このように情報が筒抜けになるため、銀行の融資を受けにくくなるというデメリットが発生するのです。
3.審査が厳しく、時間がかかる
銀行系ファクタリングは審査がかなり厳しくなっています。また、審査を無事に通過したとしても、入金までに2~3週間ほど時間がかかるというデメリットがあります。すぐに資金を必要としている場合には、現金化のスピードが早い独立系のファクタリング会社を利用すべきでしょう。
ここまで銀行系ファクタリング会社のメリット・デメリットについてご紹介しました。ご自身の状況に最適な方法が見えてきたでしょうか。
銀行系ファクタリングのメリットを整理すると
1.信頼性が高い
2.手数料が格段に安い
3.国際ファクタリング・保証ファクタリングがある
銀行系ファクタリングは手数料が格段に安いことが大きな魅力です。また国際ファクタリングや保証ファクタリングは銀行系ファクタリングでしか利用できないサービスです。ただ、銀行に経営状況が伝わってしまうため、今後銀行融資が受けられなくなってしまう可能性がででくることが大きなデメリットです。
手数料が安く、信頼性も高い銀行系ファクタリングは、ファクタリングに詳しくない人には大変魅力的に見えると思います。しかし、安易に利用してしまうと、今後の資金調達に影響が出てしまうなどデメリットも多いことをしっかり把握したうえで活用を検討することが大切です。経営状況や先々の事業計画もよく見直した上で数社見積もりをもらい、メリットデメリットを比較検討して資金繰りにご活用ください。