創業資金に使える補助金・助成金いろいろ
開業時には多額の資金が必要になるものです。しかしながら必要な金額を自己資金だけで賄うことが難しいケースも多いのではないでしょうか。その場合、知人から借りたり、銀行から融資を受けたりすることが考えられますが。ただし、借りたお金はいずれ返済しなくてはなりません。さらに金利の負担も必要となってきます。ですから、できるなら借入金は少なく抑えたいと思うのではないでしょうか。そんなときに検討したいのが助成金や補助金なのです。補助金や助成金が支給されれば、借入金とは違って返済する必要がありません。また金利の負担を抑えられるほか、経営の自由度が高まるメリットがあります。この記事では創業時から使える。補助金や助成金にはどのようなものがあるのか紹介していきましょう。
一人で起業しても利用できる創業助成金
創業補助金は経済産業省が提供するもので、国の省庁が提供するわけですから、信頼度が高い点という点が魅力的です。これは積極的な創業を促すことで、経済の活性化を図る狙いがあるものです。また100万円以上の補助金が受けられることもあるので、ぜひ利用を検討したいところです。ただし、申請しただけで全て支給されるわけではありません。平成28年の実績では、約2,800件以上の応募に対して、実際に支給が決定した(採択された)のは150件にも満たない結果なのです。つまり実際にもらうのは競争が激しいことともいえ、これをあてにする、つまりこの補助金を確実に得られる収入として見込むことは避けておくべきだと考えた方が良いでしょう。
自治体独自の創業助成金があることもある
自治体によっては、国の助成金とは別にそれぞれの自治体で独自の助成金を設けているところもあります。これは各自治体が、地元で開業する事業者の増加を狙ったもので、新しい事業者が増えれば地域の税収の増加や、雇用機会を確保することにつながることから、各自治体でそのための予算枠を設定し、創業助成制度を設けているということなのです。
ただし実際に助成金を申請できるかどうかは、開業予定の自治体ごとに異なりますので、事前に各自治体のホームページで確認することや、電話などで実際に問い合わせるなどして確認しておくことをオススメします。
それでは自治体が提供する助成金にはどのような特徴があるのでしょうか。東京都を例に紹介します。東京都の創業助成金には通常の助成金だけでなく女性起業家を対象としたものなど複数の種類があります。また、どのような助成金が申請できるかは助成金によって条件、申請、採択などのスケジュール異なりますが、採択される倍率が2倍~6倍とされており、経済産業省の助成金と比べて倍率がやや低めなことも魅力です。またこれらの地方自治体が提供する助成金は、その認知が不十分なこともあり、さらに倍率が低いケースも考えられるべきでしょう。
中高年の企業を支援する助成金もある
中高年の雇用情勢は厳しく、またこれまでのキャリアを活かして独立・開業を目指す人も少なくはありません。そんな中高年のニーズをかなえるのが、厚生労働省の「生涯現役起業支援助成金」です。これは、中高年齢者( 40 歳以上)の人が、起業することによって自らの就業機会の創出するときに、 その事業を運営するために従業員(中高年齢者等)の雇入れを行う際にかかった、 募集・採用や教育訓練の実施にかかる費用の一部を助成してくれるもので、定年後などに起業するときなどには是非とも検討したい助成金です。
補助金や助成金は、あくまで事業にかかった経費の一部を、国や地方自治体が補助してくれるものです。しかし創業時の資金調達にうまく組み入れていくべきではないでしょうか。