資金調達 2020.01.15

使える中小機構 中小機構の設備投資向け融資とは

中小機構は、個々の中小企業に対して助言や支援を行うだけではなく、中小企業の連合体である組合等に対しても助言や支援を行っています。地域の法人会などはこの組合等に当たるのです。
昨今、地域活性という言葉を聞かない日はなく、この日本においても、地域格差が生じているという現実もあります。
地域活性を願う中小企業者の経営者は多く存在し、地域の法人会等においても多く議題にあがるほどだと聞きます。しかしながら、多くの場合は自社の資金繰りに精一杯で地域活性のために何を行えば良いのか、また資金調達をどのように行えば良いのかがわからないまま、地域活性を現実のものすることができずに、そのままとなっているのが現実です。今回は、このような悩みを抱える中小企業の経営者たちに最適な設備投資向け融資について説明しましょう。

設備投資向け融資とは、このような中小企業の経営者たちの地域活性という夢を実現するために、都道府県と中小機構が行う融資をいいます。そして都道府県と中小機構は資金の融資だけではなく、助言も併せて行なっています。
この事業は「高度化事業」と呼ばれており。中小企業の集合体である組合や、中小企業を支援する第三セクター等を対象としています。主な事業内容については下記のとおりです。

中小企業者が実施する高度化事業

①集団化事業
地域に点在する工場や店舗などを生産性や効率の向上、また異業種との連携や、公害発生を防止するために一つの区域や建物にまとめて移転するもの
②集積区域整備事業
商店街や工場等が集積している区域で、建物の建て替え等、区域全体で整備するもの
③共同施設事業
共同で使用する加工施設や研究開発施設、物流センターや商店街のアーケード等を整備するもの
④施設集約化事業
個々の工場を集約して共同工場にするなど、個々の店舗を集約してショッピングセンターにするなどの整備をするもの

第三セクター等が実施する高度化事業

①商店街整備等支援事業
第三セクター等が主体となり、商店街の中核施設であるイベント施設や駐車場等を整備するなど、ショッピングセンター型の共同店舗を設置し、運営するもの
②地域産業創造基盤整備事業
地域の中小企業が研究開発や販路開拓等のための支援センターや技術開発センターなどを第三セクター等が設置し、運営するもの

このような高度化事業であれば、これにかかわる施設や設備等に対して、融資を受けることができます。この融資は、長期かつ低利の固定利率により、優遇されています。設備投資向け融資の貸付条件について説明しましょう。

貸付条件

①貸付対象施設
高度化事業を行うために整備が必要な土地、建物、構造物、設備。リニューアルするものも含みます。また、資産計上されるものが対象となります。
②貸付期間
最長20年以内(うち据置期間は3年以内)
③貸付割合
原則として、貸付対象施設の取得に要する金額の80%以内
④貸付利率
0.45%
※ただし、2019年度貸付決定分に適用される。貸付期間中は固定。利率は毎年見直しとなる。

中小機構と都道府県が共同して行う設備投資向け融資についてご理解いただけましたでしょうか。中小企業の経営者たちの夢を実現するための資金は、この融資を使うことにより資金調達することも可能です。まずは、地域活性を行う一手として検討してみてはいかがでしょうか。

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